食育という言葉があるように最近は子どもの体作りに力を入れている家も多いようで、試合会場で大きい子をたくさん見かけます。
体作りは重要で将来のために間違いなくやったほうが良いと思いますが、昔から言われている「フィジカルに頼っていると中学、高校で伸び悩む」というようなプレーをしている子が多いような気がします。
勝利主義のチームはフィジカルの優位を徹底的に使います。なので試合を見ていると、「この子達に将来性はあるのか?」と感じる場面があります。
フィジカル頼りのプレーを続けて良いのでしょうか。また、それを良しとしているチームに子どもを預けて良いのでしょうか。
フィジカルに頼ったプレーはいずれ通用しなくなる。将来を考えて技術を教えてくれるチームが良い。
フィジカルはサッカー選手の能力の一つであり、他にも必要な能力は沢山あります。
この事を考えず、「今勝てれば良い」「今J下部の目に止まれば良い」と大人の都合で子どもの可能性を潰してないでしょうか。
特に、勝った試合結果ばかりをSNS発信しているチームは注意かもしれません。今結果を出すことが全てで、子どもの将来まで考えていないかもしれません。
日本代表のスタメンはフィジカル基準でしょうか?
日本代表戦を見られると思いますが、その時に「足が速いやつを出せ」「身長が高いやつを出せ」とテレビに向かって意見を持ったことがありますでしょうか?
確かに負けている状況で、残り時間が少ない時など何か一発がある策を打たないといけない時はこういう意見もあると思います。しかし、スタメンをフィジカル基準で考えるでしょうか。
各ポジションに特長を持った選手がいて、対戦相手や戦況によってどの選手が活躍できるのか考えているのではないでしょうか。
フィジカルに頼ったプレーをやらせている勝利主義のチームは試合内容でわかる
フィジカルに頼り今勝つ事を優先しているチームは、試合の展開を見ていると大体分かります。
下記をしているチームはその確率が高いです。
ファールやイエローカードを気にしない
球際の強さは重要です。少年サッカーではかなりの比率で勝敗に関係してくるものだと思います。
球際の強さの為に、ファールやイエローカードをなんとも思ってないチームがあります。
審判が取りづらいのをいいことに、ファールになったらアンラッキーぐらいにしか思っていないようです。
フィジカルが強く、ファールでもなんでも相手を潰せるプレーを良しとしているチームです。
ユニフォームを掴む
ファールやイエローカードを気にしないのに関連してきますが、一対一で普段からユニフォームを掴む事を良しとしているチームは、やっぱり試合でやります。
フィジカルで勝てない事がわかると当たり前のように掴みます。これも審判が取りづらいのを分かってやらせているのでしょうか。
戦術的でない縦ポンサッカー
縦パスは多い方が良いと思いますが、何でもかんでも縦パスは違うと思います。
とりあえず相手陣地に蹴っといて「大きい子が収めれば良い」「足の速い子が裏を狙えば良い」など、フィジカルを使って運良く効率よく点が取れる事を狙っているようなサッカーは将来性がないと思います。
大人のサッカーをやり過ぎる
審判を欺く行為、対戦相手をあおる言動、コーナーで時間稼ぎなど、プロ選手がやるグレーなプレーをする子もいます。
フィジカルが足りない子が結果を求めて悪い方向に進んだ結果なのでしょうか。サッカーというスポーツを突き詰めたとき必要なスキルかもしれませんが、子どもがやる事ではないと思います。
こういうサッカーをしている子を見ると、できる事をやり切っていて将来どうやって上手くなっていくのか疑問に思います。
フィジカルを伸ばしつつ技術を伸ばそう
フィジカルに頼っていると中学、高校で伸び悩むのは有名な話です。
フィジカルを伸ばすのがダメなのではなく、技術をおろそかにする事がダメなのです。
フィジカルも技術もどちらも伸ばしていきましょう。
もしチームの方針と違ったとしても、自主練やスクールなどで補い将来のための基礎を作っておいた方が良いと思います。
ボールが蹴れる
リフティング、ドリブル、パス、シュートなど基礎の能力は高ければ高い方が良いでしょう。フィジカルに頼って大雑把なプレーを続けていると、どこかのタイミングでボールを持ったとき何もできない選手になってしまうかもしれません。
相手の逆をとれる
常に対戦相手との戦いがグラウンド上で起きています。フィジカルで優位だとしても、相手がその対処法を知っていたらその技術がフィジカルを上回り止められてしまいます。
対戦相手の逆がとれるような駆け引きの技術を伸ばしておくと、色々な場面でフィジカルに頼らず対処できるでしょう。
フィジカルで勝負できて技術でも勝負できると、能力の幅が広い選手になれるのではないでしょうか。
状況判断ができる
首を振って状況を理解し適切な判断ができると、フィジカルに頼らなくても能力が高いサッカー選手になれるでしょう。
フィジカルは判断した事を実行できる能力として伸ばしておけば、自分が理想とするプレーを実行することができて効率よく経験値が手に入るかもしれません。
まとめ
フィジカルは重要で早い段階から伸ばしてあげた方が良いです。ただ、フィジカルで今勝てていたとしても技術をおろそかにするのは注意した方が良いでしょう。
もしチームがフィジカルを使った勝利主義だとしても、自主練やスクールでバランスよく技術があるサッカー選手を目指しましょう。
もし、ファールが当たり前、対戦相手をおとしめるような行動をするなど、人間的に問題があるような事が続くようなら、保護者として何か行動、決断をしていかないといけないかもしれません。
子どもがサッカーを通じて立派な大人に成長できるよう、保護者はサポートしていきましょう。