【少年サッカー】成長を左右する!コーチングとティーチングの違い

【少年サッカー】成長を左右する!コーチングとティーチングの違い

サッカーと関係のないところで聞いたことがあるかもしれません。サッカー以外で使われる「コーチング」「ティーチング」と考え方は同じなので知っている方はそのままの意味なのですが、もし知らなかったらしっかり理解をしておくべきです。

これは子どもの成長に大きくかかわるもので、コーチだけでなく保護者の行動でも子どもの将来が変わってきてしまいます。チームの指導方針で使われ方が変わってきますので、チーム選びのポイントにもなってきます。

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「コーチング」と「ティーチング」の違いとは?

まずは、コーチングとティーチングとは何なのかイメージしやすいように例をあげていきます。この違いを理解できれば、子どもにどのような影響があるのか想像がしやすくなります。

コーチング

コーチングは子どもに気付きを与えるために声をかけることで、子どもが自分で結論を出して子ども自身で成長できるように促すことです。

  • マークしてるかな?
  • 周りを見てたかな?
  • シュートの選択肢もあったよ

上記のように子どもに投げかけて、子どもに答えを出させるというものが「コーチング」です。サッカーを教えることがうまいコーチはこの辺がうまいのだと思います。例えば元Jリーガーのコーチはたしかに技術は1流かもしれませんが、子ども教えるのがうまいかは疑問です。強豪といわれるチームには子どもを成長させるやり方・ノウハウがきっとあって代々引き継いでいるのでしょう。

ティーチング

コーチングとは逆にあたるもので、子どもに答えを教えてそれをやらせることです。単純明快な答えを子どもに教えるので短期間での成長が期待できます。

  • 右サイドの10番をマーク!
  • 後ろに敵がいるから見て!
  • シュート!(打て)

このように今すべきプレーの答えを伝えるのが「ティーチング」です。なんでもかんでも「考えてみよう」でなく、ある程度答えを知ることで成長を促せることもあるでしょう。サッカーを始めたばかりの子どもや、高い壁にぶつかっている子どもには成長のきっかけになるかもしれません。

「ティーチング」は子どもの成長を妨げる

例に挙げたように「コーチング」と「ティーチング」には違いがあり、使い方・使う場面などコーチによって考え方が違ってくると思いますが、「ティーチング」は子どもの成長を妨げるといわれています。ティーチングのやり過ぎによって子どもが「答え待ちのサッカー人形」になってしまうからです。

この症状が行くとこまで行くと、その子のプレーが「ベンチを見て答えを聞く」になります。少年サッカーの試合を見ていると、たまにこういう子を見かけます。ひどいチームはチーム全員がこの症状です。子どもたちを見ていると分かりやすいです。何かあるごとにちらちらベンチを見るのです。困ったとき、自信がない時、何か失敗したとき、何か成功したとき、どんな時でもベンチを見て、自分の意思が無くコーチのサッカー人形になっているのです。このように自分で考えて選択し行動をすることができない子どもになってしまうので「ティーチング」が良くないとされています。

保護者の「ティーチング」を明確に禁止しているチームや大会がある

コーチの指導の仕方について触れてきましたが保護者も同じです。試合会場に行くと、拍手程度で全く応援をしないチームから、1プレーごとに応援でなく「ティーチング」を保護者みんなでやっているチームまであります。

  • ○○君、走れ!
  • ○○君、後ろの10番マーク!
  • ○○君、シュート打て!

「保護者のティーチングで今日の試合を勝った」どうでしょうか?この結果は。

確かに今日の1勝が何よりも大事な時があるかもしれませんが、これが少年サッカーなのでしょうか。このような子どものサッカーに影響を与える行為を明確に禁止しているチームがあります。クラブチームなどの強豪チームになるほどそういう傾向にあると思います。拍手程度で全然応援をしていないチームを見かけたら、盛り上がっていないのではなくチームの方針に従って子どもを見守っているチームの可能性が高いです。また、大会によっては大会要項に明確に保護者の「ティーチング」を禁止している大会もあります。コーチの指示もベンチの代表者1名のみという大会要項を見たこともあります。

このように「ティーチング」についてはチームの運営方針や大会の運営方針で出てくるものですので、保護者はこのことをしっかりと理解をしておくべきです。古いタイプのコーチは大会要項を無視してでも「ティーチング」をしますし、保護者に大会要項を伝えているのか分かりませんが、保護者も大会要項を破っていることを見かけます。子どものために保護者もしっかりとした行動をするべきではないでしょうか。

まとめ

今回「コーチング」と「ティーチング」の違いを紹介し「ティーチング」は良くないものとしましたが、絶対やってはいけないことではなくて、子どものために使った方が良い場面があったら使うべきだと思います。この辺はコーチの判断になってきますので、保護者は子どもの成長を信じてコーチにお任せするのが良いのではないでしょうか。

保護者が気を付けなければならないのは、ティーチングによって子どものサッカーに影響を及ぼしているということです。ティーチングによってその時1勝を手に入れるかもしれませんが、将来のたくさんの勝利を手放している可能性があるということを保護者は理解をしていてほしいです。また、サッカーだけでなく、人間として自分で考えて選択し行動できる人になれるチャンスを奪っているということも忘れないでほしいです。

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